大河 ライン川、中流は中世の古城が続くが 直ぐそばに火山があって粗面岩がケルン大聖堂に使われていた。ライン川が流れる地溝帯は 5000万年前のアルプス造山運動の痕跡でスイスには 白い崖・マジックラインが残っていた。
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体感!グレートネイチャーロマンチック!ライン川 大地激動の記憶〜ドイツ・スイス〜
NHK BS : 2024年1月29日
全長1230キロ スイス アルプス・ドイツ・オランダを経て北海に注ぐ 大河 ライン川。
ライン川中流を下る!アイフェル火山群があった
● リューデスハイム・アム・ライン(ドイツ) は ライン川クルーズの起点でラインの真珠と称される。
(ライン川・マイン川・ドナウ川を豪華なクルーズ船の旅はこちら。この先 マインツでライン川から マイン川に進む)
ノスタルジックな「つぐみ横丁」は通りの両側には名産のワイン酒場が連なり、昼夜問わず賑やかで 中庭ではライブ演奏が行われ 社交ダンスを楽しんでいた。
ゴンドラに乗って高台に ブドウ畑と ライン川に囲まれたリューデスハイムの美しい風景が一望できる。
ここ リューデスハイム・アム・ラインから コブレンツ まで下流に 65kmが 世界遺産「ライン渓谷中流上部」ヴェルターベ・クルトゥルラントシャフト・オーベレス・ミッテルルハインタールに指定されていて ロマンチック ラインです。多くは11~14世紀中世の時代に地方の貴族や豪族が建てた城を拠点に治めていた。
・エーレンフェルス城…13世紀神聖ローマ帝国の権力者マインツ大司教の命を受けて建てられた。
・ラインシュタイン城…現在はホテルになっている。10世紀にはあったとされ 礼拝堂では古城ウエディングをあげることができる。
・ゾーネック城
・グーテンフェルス城 …城主の娘、恋した若者が消え悲観していると 多くの家来を連れ皇帝になり戻ってきた。
・マルクスグルグ城 Marksburg…170mの岩山の頂きにある。岩盤に直接階段が作られ城へ。土代は現地の岩盤で、建物は岩を砕いて作られています。
・ドラッヘンフェルス城…火山の上に建てられている。もともと平坦だった所に地下深くから マグマが上昇 山となった。しかし途中で噴火せずにその場に冷えて固まった。長い年月で風化、冷えたマグマの岩 粗面岩 が地表に現れた。城壁も 四角い結晶 サニディン(宝石の一種)が含まれる粗面岩でできている。やがて粗面岩は採掘され 建築素材として ライン川を運ばれた。
●ケルン(ドイツ) 世界遺産ケルン大聖堂:1248年神聖ローマ皇帝の命令で建築が始まり完成まで600年かかった。157mの塔があり 世界最大級のゴシック建築です。ここは ドラッヘンフェルスの粗面岩で 柱や壁・祭壇・装飾で作られていた。
ライン川 川の旅では他に
・コルテインスブルック城:多くは川を行き来する船から通行税を取るため築かれた。
・シャープ城
・ポッパルトの大湾曲(ヘアピンカーブ)
・ネズミ城とネコ城(2つの塔が耳) 敵対する豪族の城
・ローレライの岩
・シェーンブルク城…美しい7人の娘が次々と男達をたぶらかしていた。干ばつで娘達が川の渦にこみ込まれた。ホテルになっている。
・プファルツ城 …ライン川の中州に通行税徴収のために築かれた城
・シュターレック城 …現在はユースホステル
●コブレンツ… 郊外 火山活動が続いているカ所があって、ライン川の直ぐそば 火山ガスや水が60mも噴き上がる 冷水間欠泉の アンダーナッハ間欠泉がある。
アイフェル火山群地質公園の博士によると ライン川の西に広がる アイフェル火山群は東西75km 南北60kmの範囲に450もの火山が密集している。古い火山で4500万年前。アイフェル丘陵 から 深さ 数百mの 噴火口 マールや、高さ100m程のスコリア丘 が10個 確認できた。
スコリア丘 は地下深くから 細い割れ目を伝わって マグマが上昇 少しづつマグマが供給され 盛り上がり山となった。 マールは 地下水に上昇したマグマが接触し 一気に水が膨脹地中深くで水蒸気爆発が起き地面が吹き飛ばされ、繰り返されて漏斗状になり雨水がたまった。マールは12個もあり世界でも珍しい場所 。
・ラーハ湖はライン川から5kmの所にある、13000年前にできた中央ヨーロッパ唯一のカルデラ湖です。火山ガスの泡がブクブク出ていた。
ライン川 上流域へ!誕生した地殻変動があった
再びクルーズ船に乗り上流へ、断崖の続くライン渓谷からしばらく進むと断崖がなくなった。リューデスハイムより100キロ先のヘッペンハイムでオーデンワルト地質公園の博士に小高い丘のブドウ畑を案内してもらう。そこから西側の山が見え、こちらの丘の間がライン地溝帯だそうだ。5000万年前に地面に裂け目ができ40kmに渡って東西に引き裂かれ4kmの深さの溝が造られ 南北300kmに渡る。衛星画像で見ると 中央ヨーロッパの真ん中に巨大な溝がある事が判る。
地殻変動で東西に引き伸ばされ 薄くなって 溝ができた。薄くなった大地の下では 圧力が下がりマグマが発生しアイフェル火山群などができた。地溝帯の中央をアルプスの水を集め ライン川となった。
スイス 5000万年前のアルプス造山運動の痕跡 白い崖・マジックライン
●バーゼル
・バーゼル大聖堂…高さ60mあり町のシンボルです。建立は12世紀。見晴台からライン川は眼下にあって優雅で穏やかな流れ。上流に向かうと滝。
・ライン滝…ライン川 唯一の滝で、幅 150m、落差 23m 流れ落ちる水量 70万リットル毎秒。滝の真ん中に岩があって展望台があって360度見渡せる。
・ボーデン湖 から南に
ベルン大学名誉教授の案内で 白い断崖 ルイノータ渓谷 Rheinschlucht スイスのグランドキャニオンと呼ばれ ライン川に沿って続く。それは石灰岩で かつて海だった。
詳しくは 約2億年前 ユーラシア大陸とアフリカ大陸の間に テチス海が広がっていた。サンゴや貝の死骸が堆積し 分厚い石灰岩層が生まれた。
およそ5000万年前 アフリカプレートが北上し ユーラシアプレートと衝突、アルプス山脈は激しい地殻変動によって海底が地上へ押し上げられて出来た。アルプス造山運動がおこった。
そのすさまじいパワーを実感できる 辻褄の合わない場所。
アルプスの稜線の下に一本の真っ直ぐな線が見える。山々を貫く「マジックライン」と呼ばれ 30km以上にわたって続く圧巻の大パノラマ。世界遺産 サルドーナ地殻変動地帯です。
マジックラインの上には古い地層が乗っており その下には新しい地層がある。
それは ヨーロッパとアフリカが衝突した アルプス造山運動の際に起きた。上は3億年前の地層で、下は約1.5億年前の地層です。アフリカ大陸が北上 すさまじい力が加わり 断裂して ユーラシア大陸に乗り上げた。やがて乗り上げた地層が風化し マジックラインの景観が作られた。
北上するアフリカプレートの力は 一方でユーラシアプレートの反発する力を招く。
アルプス山脈の北側では大地を引き裂く力が生まれ ライン地溝帯が形成された。
ライン川の源流!ラインヴァルトホルン山 氷河
断崖絶壁の大渓谷 高さ300m 長さ8kmに渡り続く ヴィアマーラ渓谷 ライン川の水の浸食で作られた。周辺の沢から滝となって流れ込む。奇妙な丸い穴は とどまった石と水流が岩盤を摩耗させてできた。
シュプリューゲン 古くからアルプス峠越えの拠点とされた。ラインヴァルトホルン山からライン川の流れの1つが始まっている。
ガイドと2日がかりで山頂目指す。岩の間を縫うように谷を刻むライン川。山小屋に1泊 ラインヴァルトホルン山が朝焼けでオレンジ色に輝く。モルゲンロートといわれる現象です。標高2700mにある滝には水が流れ落ちていた。標高3000mの尾根には氷河があった。